1. 新しいプロジェクトとテーマの設定

はじめに

第1回目はアプリ開発の準備です。

  • 新しいプロジェクトの作成
  • テーマの設定

をしていきましょう。

 

動画

動画を Android Studio Chipmunk | 2021.2.1 に更新しました。(2022年8月)

 

 

 

テキスト

1. プロジェクトを作成する

Android Studio を開いて New Project をクリックします。

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2. Activity の選択

次にアプリのレイアウトを選択します。

今回は Empty Activity を選択して Next を押します。

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Empty は「空っぽ」という意味で、Empty Activity(エンプティーアクティビティ)はナビゲーションやマップなどが入っていない空っぽのアクティビティを意味しています。

 

 

 

2. プロジェクト情報の入力

次にプロジェクトの名前・保存先などを入力していきます。

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①アプリ名

アプリの名前を入力します。

 

②パッケージ名

ここで指定したパッケージ名は、アプリを Play ストアに公開した時に使われる applicationId(アプリケーションID)にも使われます。

https://play.google.com/store/apps/details?id=パッケージ名

同じ ID のアプリを Play ストアに公開することはできないので、他の人と重複しないパッケージ名にする必要があります。

独自ドメインを取得してパッケージ名に使用するのが一番良いのですが、ドメインを持っていない場合は名前やニックネームでも問題ありません。

ドメインとは?

ウェブサイトの「住所」と言われるものです。
例えば https://codeforfun.jp/java-for-android/ の codeforfun.jp の部分がドメインです。

参考:初めて独自ドメインを取得するときの注意点と確認ポイント

 

③保存先

このプロジェクトの保存場所を指定します。

 

④言語

Java と Kotlin のどちらの言語を使うかを選択します。ここでは Java を選択してください。

 

⑤ミニマムSDK

SDK とは Software Development Kit(ソフトウェア・デベロップメント・キット)の略で、アプリの開発キットのようなものを意味します。どの SDK を設定するかによって、どこまで古い機種に対応させるかを決めます。

このプロジェクトでは API 16にしたので 100 %の機種に対応できることになります。
* AdMob を実装する場合は API 19 以上を選択してください。

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今回はシンプルなアプリなので低い API でも問題ありませんが、アプリに実装したい機能がどの API なら実現できるかを考える必要があります。例えば AdMob 広告を実装するには API 19 以上を使用することが求められています。(2022年8月時点)

「Help me choose」を押すと現在のシェアを確認することもできるので、参考にしてみて下さい。

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⑥ Use legacy android.support libraries

先ほどミニマム SDK を API 16 に設定しましたが、2022年3月現在の最新版は API 32 です。

16 から 32 まで、どの API の機種でもアプリが動くように Android 開発ではライブラリというものを使います。

ライブラリには古いバージョンと新しいバージョンがあって、このチェックボックスにチェックを入れると古いバージョンのライブラリでプロジェクトが作成されます。

現在は新しいライブラリである AndroidX を使うことが推奨されているので、ここはチェックを入れません。

 

全て入力できたら「Finish」を押してください。プロジェクトの作成が始まります。

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4. プロジェクトのファイルを確認

プロジェクトが作成されると、このような画面になっていると思います。

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プロジェクト作成時に EmptyActivity を選択したので MainActivity.javaactivity_main.xml がセットで作成されます。

この MainActivity.java にクイズの機能を実装、activity_main.xml に問題文や解答ボタンを表示していきます。

簡単に言うと

  • MainActivity.java → アプリのユーザーから見えない部分(機能)
  • activity_main.xml → アプリのユーザーから見える部分(デザイン)

となります。

 

 

 

5. Gradleの確認

次にアプリの設定を確認しておきましょう。

画面左側のプロジェクト構造から Gradle Scripts → build.gradle(Module: QuizApp.app) を開きます。

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build.gradle にはプロジェクト作成時に設定した applicationId や minSDK などアプリについての情報がまとまっています。

ここでは compileSdk と targetSdk が 29 以上になっていることを確認して下さい。

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29以上になっていない場合

29 以上の数値にして、画面右上に出てくる「Sync Now」を押して下さい。

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補足

画面上部にメッセージが表示されているかもしれません。

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これは Android Studio の機能紹介のようなものなので「Hide notification」で閉じてしまいましょう。

このメッセージについて詳しく知りたい方は以下の記事をお読み下さい。

参考:【Android Studio】You can use the Project Structure dialog to ~の意味

 

 

 

6. テーマの確認

Android Studio では、ナビゲーションバーやボタンの色などがテーマとして用意されています。

画面左側のプロジェクト構造から res → values → themes → themes.xml を開いて下さい。

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3行目で指定しているテーマが Theme.MaterialComponents.DayNight.DarkActionBar になっていることを確認してください。

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テーマは自分でカスタマイズできますが、今回は Android で用意されている MaterialComponents 使います。

細かい機能・デザインについては別のテーマになってしまうのでこの講座では触れませんが、今回は MaterialComponents でこのようなボタンを使う方法を紹介します。

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テーマが MaterialComponents になっていない場合

parent 属性が Theme.AppCompat.Light.DarkActionBar になっている場合は MaterialComponents を使えるように設定しましょう。

* parent 属性がすでに Theme.MaterialComponents.DayNight.DarkActionBar になっている場合は、この設定は不要です。

 

先ほど使った build.gradle(Module: QuizApp.app) を開きます。

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下の方に dependencies というコードがあるので

implementation 'com.google.android.material:material:1.5.0'

を追加してください。

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1.5.0 は 2022年3月現在の最新バージョンです。新しいバージョンが出ている場合はコードが黄色く変わります。カーソルを合わせると左側に豆電球のアイコンが表示されるので、クリック → Change to X.X.X を押して下さい。

 

画面右上に表示される「Sync Now」を押して下さい。

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処理が終わったら先ほどの themes.xml にもどって

parent="Theme.AppCompat.Light.DarkActionBar"

parent="Theme.MaterialComponents.DayNight.DarkActionBar"

に変更して下さい。

ダークテーマを有効にしたときに使われる themes.xml(night) も同じように変更してください。

これで MaterialComponents を使う用意ができました。

エラーが出てしまう場合は Android Studio を再起動してみて下さい。

 

 

次に行うこと

以上でアプリ開発の準備は完了です!

次回はクイズ画面を作成していきましょう。

 

完了して次のステップへ  
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